やうやう 永作博美

Tag : 永作博美

浮世でランチ


【ユーザーによる評価】 平均評価: 3.5/ 総数: 6件
[4点] シンパシー
高校生だった主人公の、この厭世的な感じ。学生で、社会にくるまれて保護されているくせに、妙に反社会的な世界観。
そして、過去と交差する、現在25才の主人公の、行き詰った、モラトリアムな思考。

シンパシーを感じざるを得なかった。

小さい頃から社会性がなく、皆の輪に入り込めず、それでも自分を曲げず、大多数に静かに反抗している彼女。自分が好きな人以外と付き合うのは面倒で、好きな人とだけ好きな方法で付き合っている彼女。会社の人とランチするのが面倒で、うららかな公園で一人でランチしているほうが気楽な彼女。
自分の今に疑問をもち、突然会社を辞めインドへ旅立った彼女。

こんなに自分の状況とかぶっている小説に、感情移入しないわけがない。
サラッと読めました。大変読みやすい一冊。
モラトリアム思考にはまってしまった、ちょっと厭世的な人におすすめです。 (2007-12-17)
[4点] 沁みる。。。一冊。
会社は辞められるけど、この世界からは出て行くことはできない。
腑に落ちないことだらけの世の中でも、ここでメシを食わねばならない。
なるほどなあ〜と思った作中の文章であります。 (2007-11-07)
[3点] 結局すべてはあの頃なのよ。
25歳のOLの「今」と「中学生の頃」が交互の章立て。25歳のOLの「今」は、会社に馴染めず(馴染まず)、孤立してて(ひとり上手で)、ランチなんかも公園で猫相手にコンビニ弁当をパクつくって感じなんだけど、「中学生の頃」も基本変わらない。それでも中学の頃って色んなクラスターの奴が突っ込まれているから、もちろん「いじめ」みたいなネガティヴな断面もあるけど、一方で自分の色を出しながら自分とは違う他者と色んな関係性で交わるってのが自然に出来てる頃でもあるんだよね。高校、大学、社会人って、自分の生活圏は拡がっていくにも拘らず、集まる人や関係性は逆にクラスター化、画一化していって。孤立感や閉塞感の深度は増す。特に主人公みたいに、親が団塊以降の放任主義だったりすると(想像ですが)、「個性」を尊重されて育ってるから、その分きついよね、実際問題。著者は、この主人公を鬱陶しくて嫌な奴に書いていて、残り十数ページってとこまで引っ張るんだけど、そこがすごいと思った。なかなか「共感」みたいなことをベースに置くと読者におもねって共感しやすいタイプに書いてしまうケースも多いからね。描かれている同級生たちにも同様の感想を持った。この小説の中学生たちには、「いたいた」って懐かしさや、「あったあった」っていうデジャヴを感じてしまう。結構、この中学の頃の他者との係わりって普遍的な重要性を持ってると思うな。主人公も、彼らと過ごした時がその後の支えになってる訳で。特に異性とではなく(あるいは異性としてではなく)、同性との関係性が重要だよね。俺、もう不惑だけど、それはつくづく思うわ。結局すべてはあの頃なのよ。別にそれは中学の奴と今でも会ったりする、なんてことでは全然なくてね。そうそう、別個の方向性や互いに錯綜した関係性の集団がまとまる媒体、システムとしての「神様」「宗教」ってのが、結構面白かったです。 (2007-01-07)
[4点] 発展途上
会社を辞めてタイへ旅行する主人公の行状と、主人公の中学生時代の話が平行して描かれるスタイルの小説。

子どもの頃から周りに違和感を抱き、言葉が通じない感じを持っている主人公。といって、むりやり周りに入っていこうという気持にもなれない。そんな彼女がなぜタイへ行ったのか、読み進むうちにわかってくるのだが...。

シンプルな文体で、著者の素直な気持が率直に表されていると感じた。 (2006-11-09)
[4点] 心地よい「宗教」♪
会社を辞めて、
次の仕事を見つけるし間にミャンマーへ旅立つ、
人付き合いが苦手な25歳の女性が主人公。
彼女の現在の様子と
中学時代の友人達との思い出を交互に描く構成です。

『神様』。
中学生くらいになるとはじめてその存在にギモンを持ったり、
信じたり信じなかったり自分と神様の距離や信頼度が
明確になってくるのだろうと思う。

このようなテーマを不快に思う人も多いだろうけど、
中学生という若さゆえの神様や宗教のとらえ方が素直で
私にはとても心地よい世界観でした。

ラストへ向かっても、
物語に大きな流れはない。
確かにこれで終わり!?という気はしたし、
平坦な締めくくりに物足りなさを感じる人もいるかもしれないけど、
この何もなさも良いんじゃないかな〜。

最後にちょっとだけ、今と現在が交差します。
そのささやかさだけで十分です◎ (2006-10-17)
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Tag : 山崎ナオコーラ

人のセックスを笑うな (河出文庫)


【ユーザーによる評価】 平均評価: 4.0/ 総数: 25件
[5点] 最高傑作
19歳の「オレ」と39歳の人妻の「ユリ」の切ないラブストーリー。

何も疑うこともなく純粋にユリにのめりこんでいったオレの気持ちを、情景描写とともに書き上げる。ちくちくと心が痛いような、それでいて懐かしい気持ちになった。
まるで自分自身が恋をしているような感覚。描写力は抜群。ヤラレターという感じ。何度も読み返してしまいました。

(2008-03-19)
[4点] 短ッ!
アッと言う間に読み終わるし、読みやすく学生にもオススメ。通勤、通学時に直ぐに読めてしまうので本を読んだ気になって悦に入るのにもちょうど良いです。

ユリの気持ちが読み取りにくく、つい自分も主人公の男の子になった気になってしまう。恋愛における不安や自身の持てなさだったりを感じさせてくれる良い作品。

人が何と言おうと、どう思われようがた大切なのは自分。誰を好きになろうが自分しだいとエールを送ってもらったような爽やかさを感じました。

映画化らしいのですがユリ役が「永作博美」さんとそりゃ〜好きになっちゃうよなといったキャスティング。「彼と彼女って付き合ってるんだって〜」「嘘〜」なキャスティングでいってほしかったが映画にならない、画にならないということなのでしょうか。ユリが永作さん。おかしいところなどなにも感じないのではないか。年の差埋まるだけの性的魅力があるってのはちょっと納得いかず。

原作読後の映画化を見て一人首をかしげました。 (2008-02-27)
[4点] 思ったよりずっといい
ぱっと見は、文章も短く、これが文藝賞?と思うが、読んでみると
高橋源一郎の解説にある「なにがいいって、要するにセンスだよね」
の意味がわかるような気がする。

19歳のオレが39歳のユリに夢中で、それを女の山崎尚ナオコーラが
「オレ」口調で書いているんだけど、オレの気持ちも、ユリの描写
も、ああ、よくわかる、という感じで読める。
石原都知事に感性をほめられた、芥川賞の「ひとり日和」よりずっ
といい。
映画も、日経新聞の映画欄でいい評価で紹介されていたし、見てみる
つもり。


勉強の合間にちょっと読み返したりしてます。
1時間くらいで読めるので、ぜひ読んでみてください。

(2008-02-21)
[4点] 映画はつまらなかったけど、
 原作は文章もシンプルで読みやすかったです。もう遅いかもしれませんが映画はお勧めできません。俳優は良いのですが、監督&脚本が悪くてとても苦痛でした。それでもこの「ユリ」と「みるめ」の恋の行方が気になり原作本を買いました。
 19才の少年が年上の奔放な女性にあこがれる気持ちと恋をしている幸せ、「ユリ」の奔放さゆえに遠ざかってしまう二人の恋。特に「ユリ」に会えなくなった「みるめ」のちょっと自虐的な気持ちは非常に良く伝わりました。二人のエッチシーンもさらりと描いてあって女の作者なのに良く表現できたなと感心しました。私はこれをかなりの良作だと思います。
 19才の男が20才も年上の女性を好きになれるかというのがちょっと疑問にも思えますがそれだけ「みるめ」があまりに純粋で「ユリ」がまりに奔放だったのでしょう。男の19才の性欲を考えるとヘタをすれば官能小説やドロドロした不倫小説になってまうし、やはりこのぐらいのさじ加減がベストでしょう。
 映画では「えんちゃん」の登場シーンが増えてます。 (2008-02-19)
[1点] 文藝賞に失望。
なんども首を傾げながらなんとか読み終えました。読みどころ皆無。
内容が薄っぺらすぎて、スカスカなのにもかかわらず、最後まで読むのがしんどかった。
話にも登場人物にも魅力を感じられず、全く共感する箇所が無い。
文章のセンスや描写力、作家らしい感性のキラメキも感じられない。
インパクトだけで中身が伴っていない。
題名と名前のインパクトだけで受賞してしまったんですね。。
はっきりいってどこにも魅力を感じられず、イライラしながら読みました。
久しぶりに時間を無駄にする不毛な読書をしました。 (2008-02-19)
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Tag : 山崎ナオコーラ

カツラ美容室別室


【ユーザーによる評価】 平均評価: 2.5/ 総数: 8件
[1点] なんでこれが・・・??
芥川賞候補作品だったので読んでみましたが、正直、残念・・・。
内容が薄っぺらすぎてつまらなかった。
リアルなのかもしれないけど、どうでもいい事ばかり書いてます。
読後の爽快感も感動も全くなく、時間をムダにした気分・・・。
芥川賞の選考委員は、どうしてこの作品を候補にしたのでしょう・・・?
ナオコーラさんには、恋愛経験や人生経験をもっともっと積んで出直してきてもらいたいわ!
(2008-04-13)
[3点] 淡白すぎるかな
カツラ美容室の桂さんはカツラと明らかにわかるカツラをつけている。
正直このネタが本書がどこまで必要だったのか疑問にも少し思う。

一応内容的には美容室に集う人々の交流と恋愛を描いているのだが、
淡白な関係に、あっさりとした展開にすこし物足りなさも感じずに入られない。 (2008-03-15)
[3点] どうしたのかな?
ナオコーラさん、だんだんつまらなくなってきましたね。 ちょっと上手な中高生の作文レベルですよ。 
読後感がいまいち、すっきりしない残尿感とでもいいましょうか。すべての登場人物がリアリティに欠けるというか、深い人物描写がないから彼らの言動に対して共感も反感もわかない。 お金を取って読ませるのだからもう少し小説っぽく飾って下さい。 よしもとばななさんと比べるのはあまりにも酷だけど、初心に帰って次回作はもっとコーラを飲んで頑張って下さい。 応援しています。
(2008-03-06)
[4点] 淡白ですが・・・
 全体とし、淡白な印象は否めなくて、正直もう後200ページ位あったなら、もっと登場人物の性格も考えも理解出来ただろうし、もっと感情移入出来ただろうなぁ〜って思います。
 でも、文章や世界観はスゴく好きで、読んでると、早く続きが読みたくなります。
 浮世でランチを読んでる時にも、感じた事なんですが、どちらも前半から後半までは、淡々と平坦に物語が進んでいきますが、ある時点の大きな衝撃というか感動を機に、急速に物語の内容ではなく、自分の中での物語へのリズムが、加速してゆく気がします。
 ひょっとしたら、作者はその箇所だけが、一番伝えたい芯の部分であって、それ以外は、あくまでその部分の補足というか、過程に過ぎないんじゃないかと考えたりもしました。
 実際二冊共、その起点までの印象は、ほんと無いに等しいので・・
 ちなみに、本書でのその起点というのは、淳之介とエリが絶好した後、淳之介の携帯にエリから電話が掛かり、話終わった後の文章です。男女の・・・・
 
 
  (2008-02-16)
[3点] 予定調和という潮流へのある提示
私も『人のセックスを笑うな』を発売後にすぐ買って、
「うーん・・・」と思ったクチです。

でも山崎さんのエッセイ『指先からソーダ』を読んで
彼女の創作への心構えを知り、考えを改めました。
その後に本作を読んだので、この小説で作者が
試みようとしたことが腑に落ちた感じがしました。

たとえば月曜9時のドラマで、妙齢の男子と女子が出てきたら
「二人は絶対付き合うな」というのが初回からミエミエです。
そういう、巷に広がりまくっている“予定調和”に対して
意をとなえるというか、そうならない場合もありうるという、
そしてそうならなかった男女に生まれる新たな可能性というものを
この作品で提示したのかな、というのが感想です。

それは純愛も含めて恋愛バンザイな風潮に対する
作者なりのオブジェクションかもしれません。


ただし、創作上の試みと、読み物としての面白みが
必ずしも一致しないのが小説というものの難しさで、
読書を娯楽として楽しみたいときには、
カタルシスが乏しいというのは致命的でもあります。

なので、極論をいいますと
ハリウッド映画が好きな方には不向きな小説なのかも、と思いました。

それを踏まえた上で読むか読まないかは、
読む人の選択かなー、と思います。

(2008-02-13)
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Tag : 山崎ナオコーラ

人のセックスを笑うな


【ユーザーによる評価】 平均評価: 3.5/ 総数: 45件
[4点] 深読みが楽しむコツ
店頭で手にとってみて、出だし数ページですっかり
気に入って買いました。

タイトルはかなり奇抜ですが、内容はかなり繊細且つ
深い。行間が広く段落が少ない、「オレ」という一人称で
語られる行動範囲の少ない話の中に、「オレ」の葛藤や
成長、人を好きになるという理屈抜きの感情や、ただ
体を求めること、肌を合わせることの無条件の安心感を
とてもうまく表現されている、安心できる話です。

同時に「あれ?終わっちゃった?」というくらい短い
話なので、「オレ」の感情の変化を読みそこなうと、
ただただ何も感じずに通り過ぎてしまう危険性あり。

「オレ」19歳、美術の専門学校生、
「ユリ」39歳、専門学校講師の、短くせつない、
そして誰よりもお互いを理解し必要に感じながらも
猫のように「オレ」の手から逃げていく「ユリ」を
描く短いセンテンツに、どこな懐かしく、そして
心痛くなる感覚を楽しんで欲しいと思います。

何歳でも恋がしたい、そう思わせる素敵な1冊です。 (2008-03-03)
[4点] 映画はつまなかったけど、
 原作は文章もシンプルで読みやすかったです。もう遅いかもしれませんが映画はお勧めできません。俳優は良いのですが、監督&脚本が悪くてとても苦痛でした。それでもこの「ユリ」と「みるめ」の恋の行方が気になり原作本を買いました。
 19才の少年が年上の奔放な女性にあこがれる気持ちと恋をしている幸せ、「ユリ」の奔放さゆえに遠ざかってしまう二人の恋。特に「ユリ」に会えなくなった「みるめ」のちょっと自虐的な気持ちは非常に良く伝わりました。二人のエッチシーンもさらりと描いてあって女の作者なのに良く表現できたなと感心しました。私はこれをかなりの良作だと思います。
 だけど19才の男が20才も年上の女性を好きになれるかというのがちょっと疑問にも思えますがそれだけ「みるめ」があまりに純粋で「ユリ」がまりに奔放だったのでしょう。。男の19才の性欲を考えるとヘタをすれば官能小説やドロドロした不倫小説になってまうし、やはりこのぐらいのさじ加減がベストでしょう。
 映画では「えんちゃん」の登場シーンが増えてます。 (2008-02-19)
[1点] こんなんで賞がとれるなんて。。
なんども首を傾げながらなんとか読み終えました。読みどころ皆無。
内容が薄っぺらすぎて、スカスカなのにもかかわらず、最後まで読むのがしんどかった。
話にも登場人物にも魅力を感じられず、全く共感する箇所が無い。
文章のセンスや描写力、作家らしい感性のキラメキも感じられない。
インパクトだけで中身が伴っていない。
題名と名前のインパクトだけで受賞してしまったんですね。。
はっきりいってどこにも魅力を感じられず、イライラしながら読みました。
久しぶりに時間を無駄にする不毛な読書をしました。 (2008-02-19)
[2点] 印象にない
本当に印象にない話。。。(読んだ時間は一時間ぐらい)
ペンネームとタイトルが目に留まって本を手に取ったが、内容はこれらと見事に反比例している。登場人物も全くと言っていいほど印象に残らない。

作風を否定するつもりは毛頭ないけど、最近の若い女流作家は何で上手くもないのに性描写を書きたがるんだろう。。。流行?

※ちなみに、本作品はタイトルから期待するほど、性描写を含んでいませんのであしからず。
(2008-02-04)
[3点] 誰にでもある日常をテンポよく。
年上の女性との出会いと別れ。
誰にでもある日常が19歳♂の視点で書かれている。

淡々と、テンポよく話が進む。
それを心地よいと感じるかどうか。

春の天気がよい午後に読むといい本かも。

嫌いではないが、もう少し心に残るものがほしかった。 (2008-02-03)
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 ・ Cut (カット) 2007年 05月号 [雑誌]

Tag : 山崎ナオコーラ