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Tag : 山崎豊子

大地の子〈1〉 (文春文庫)


【ユーザーによる評価】 平均評価: 5.0/ 総数: 25件
[5点] 結局は「人と人」
「国籍」とは何かを考えさせられる一冊。
最近は中国に関する報道がひどく、「中国」と「中国人」を同じイメージで捉えがちである。
この本で両国の歴史に翻弄されたひとりの「人」を見ることによって、このイメージのおろかさに気付く。

結局は「人と人」

私はこの本を読み、世界をもっと「見たい」「知りたい」と思うとともに、世界中の人々と「人と人」の関係を築ける真の国際人になりたいと強く思った。

(2008-03-18)
[5点] 山崎豊子小説のうち最高の作品の一つ
中国残留孤児を描いた当作品は当時の悲惨な状況やその中で逞しく育っていく少年の姿に惹き込まれる。
読み進めると中国の文革がいかに近代化を遅らせたものであるかが理解できるほか、中国人の国民性がよく分かる。

中国はその是非はともかく、日本のような和を持って尊しとするような文化ではなく、やや利己主義が強い国民性であると感じた。現状の中国をみても当時のこうした様子が再現されている気がしてならない。

ある意味で日本よりも資本主義が徹底している不思議な国である現代の中国を理解するにも当作品は非常に参考となるであろう。
ボリュームのある作品であるが一読の価値あり。 (2008-03-09)
[4点] ぜひ、うちの父にも読ませたい
 第一巻は、感動よりもむしろ驚愕、恐怖が大きかった。幼い陸一心が養父母に連れられて疎開する途中、関所と関所の間に広がる真空地帯で、養母が蓄えていた食糧が一日にして奪われ、赤ん坊や青年の人肉が茹でられ食べられる。一心自身も獲物として狙われる・・・。

 極限状態に追い詰められたとき、人はどう変わるのか?その中でも変わらなかった養父母の恩愛や、親友との友情、妻月梅との愛があるから、読んでいて救われる。目を背けたくなるような現実も描かれているけど、読んでよかった。

 「養父と実父の間で揺れる青年」の物語だと聞いていたが、読み進むうち、これほどまでして育ててくれた養父母を残して、一心が日本に帰国するのは許されないのではないか?と感じていた。結末が気になって、つい途中で最終巻の最後をめくってしまった。これから読む人には、ぜひ結末は最後の楽しみにして、順番に読むことをお勧めする。
(2008-01-07)
[5点] 人生は短い、これを読むべし
日本人の子というだけで無常の運命に打ちのめされてもなお、ひたむきに正しく生きようとする中国残留孤児の陸一心(松本勝男)には心を打たれます。また、妹のあつ子のように、人知れず中国の片田舎で牛馬のように、こき使われ、ぼろきれのように亡くなられた孤児も無数にいたようで、胸が痛みます。上巻で満州開拓団がソ連兵に惨殺され、陸一心とあつ子たち子供らが死体に隠れて生き延びるシーンは涙なしに読むことができませんでした。

この物語で学ぶことのできるテーマは、中国残留孤児を真ん中にして、いくつかあります。
・中国の発展を遅らせたとされる文化大革命
・中国の現代化をかけた巨大製鉄所
・中国人の考え方(共産主義、コネ社会、ネゴ等)
・トウ小平の政争

この物語で注目すべき人物
・人徳をそなえた小学校教師の養父
・人民解放軍で活躍する親友
・命の恩人であり、心優しい看護婦の妻
・家族を失い罪業を背負う実父(東洋製鉄上海事務所長)
・大学の同期の元恋人と、陸一心に嫉妬するその夫

そして、山崎豊子らしい感動のラストシーン。
このように詳細な中国に関する小説がよく書けたものだと、著者の執念に驚きます。
星5個では足りない必読の書です。
(2007-10-03)
[5点] 中国残留孤児と「文化大革命」
 日本の敗戦で、中国に置き去りにされ、それ以来中国人として育てられてきた陸一心の物語。幼い頃から小日本鬼子と蔑まれ、しかしその逆境にも耐え抜き、北京鋼鉄公司で懸命に国家のために働いてきたが、やがて悪名高い文化大革命が起こり、実にバカらしい理由で無実の罪をでっち上げられ、労働改造所へと送り込まれてしまう。

 本書を読めば、文化大革命が中国史上(いや、世界史上)いかにばかげた大破壊行為であったかわかるだろう。親類に送った色鉛筆の長さが違うだけで日本のスパイとされ、労働改造所に送られた人間もいれば、それまで組織のトップに立っていた者達でさえ、本当に些細なことで走資派と糾弾され、農村などへ下放されたりする。全ては毛沢東が、当時党内で失いつつあった自らの権力を取り戻すためだけに行った愚行である。

 どちらかというと、普段我々が無視しがちな中国残留孤児をテーマにした作品。その苦悩は、多分本書を読むだけでは完全に理解することは出来ないだろう。だが、決して目を背けてはならない歴史の悲劇なのである。それを痛感させられる作品。

 本書で救いがあったのは、下手をすれば、自らのみに危険が迫るかもしれないにもかかわらず、文化大革命という集団狂気の中でも一心を支えてくれた多くの人物がいると言うことだ。人民解放軍の隊長クラスにまでなった親友や一心が労働改造所で破傷風になったときに懸命に看護してくれた女性。そして養父母。やがて、このかすかな希望が、この青年の未来を繋ぐ掛け橋の役割をするのである。そして2巻へ…。 (2007-04-15)
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Tag : 山崎豊子

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【ユーザーによる評価】 平均評価: 4.0/ 総数: 1件
[4点] 忘れがたい「満州残留孤児」の生涯
 テレビ・ドラマ化された山崎豊子の連載小説『大地の子』が文庫で読めます。陸一心こと松本勝男と妹あつ子との三十六年ぶりの邂逅、そして日本企業に勤める兄妹の実父・松本耕次の苦悩、等々と、どの世代の人々にも戦争とその犠牲者の悲痛な思いを訴えかける傑作です。年齢・性別・国籍・民族の如何に係わらず、誰が読んでも感動させられるに相違ない推奨本と申せましょう。 (2003-10-07)
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【ユーザーによる評価】 平均評価: 5.0/ 総数: 1件
[5点] 涙なしに読めない
NHKのドラマを見て感動し本書を購入しました。
家族とドラマを一緒に見ていたのですが、本を買ってきたので家族も
驚いていましたが、みんな読みました。名作です。
歴史とは何か、アジアとは、そして家族とは何かを改めて
自分自身考え直しました。読みやすかったし、説明も多く良かったです。 (2002-08-15)
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