ビフォア・ラン (幻冬舎文庫)


【ユーザーによる評価】 平均評価: 4.5/ 総数: 7件
[5点] シゲマツ、実は浜田省吾ファン?
作中には、RCサクセションや矢沢がよく出てくるが、、重松清が一番好きなのは浜田省吾ではないか。主人公グループの通う学校は校名こそ明かされないが、明らかに呉三津田高校。そう、いわずと知れた浜田省吾の母校である。
それに、題名「ビフォアラン」というのがいかにも浜田省吾的と思うのはうがちすぎか。
作品的には、第5章がお薦め。
高校時代チームスポーツをやっていた方は、最後に負けたときのことを思い出されるのではないか。
現在のシゲマツを彷彿とさせる文章がそこかしこに見られるので、探しながら読むも一興。 (2008-01-23)
[4点] 初々しい文章
「ぼく」を取り巻く環境はあまりにも平凡だ。このまんま、心に傷を負わないままぼくは大人になっていくのだろうか。そんなある日、ぼくは授業で「トラウマ」という言葉に遭遇する。自ら「トラウマ」を作り出すために、ぼくたちは同級生の「まゆみ」を殺すことにする―――。
重松清衝撃のデビュー作。青少年の青春や、それにともなう痛み、爽快さ、そういったものを鮮やかに描く作家に彼を超えるものはそうそういないだろう。なんでもデビュー作というものは読んでみたいものだ。そこには作者の原点がある。荒削りで、誠実な原点が。重松清にももちろんあった。本人も言及しているものの、それはなかなか荒削りだった。しかし、人がデビューするというのは大きなエネルギーが必要なものだ。この作品も、エネルギーに満ち溢れていた。『トラウマ』が主題なのかと思いきや、いろいろな、青春を経験したことのあるものならばなじみのあるキーワードがテンポよく登場する。しかしどことなく荒削りなのだ。100ページくらいまでは「こんなもんかあ」という感じなのだが、そこらあたりから話は転がりだす。200ページくらいまで読めば「ああ、これが重松だあ」とファンは思うことだろう。原点がそこにあるのだ。まあ、読めばわかる。これが重松作品だと、ファンならば、気付くだろう。
(2007-11-22)
[4点] いいですよ、これ。
重松清のデビュー作。

デビュー作なのにすでに完成された作家のような文章。
やはり、なるべくしてなったという感じです。

同じ学年に自殺者が出ると、その学年の卒業式には雪が降る・・・・。
そんな伝説が残る学校に在学する生徒たちの
約1年間を描いている。

優、誠一、洋介の3人はまゆみという同級生を勝手に
自殺したことにして、トラウマを抱えようとする。
しかし、その本人が現れ、
挙句に優と恋人であることを宣言してしまう。
そこから優とまゆみ、そして優の幼馴染紀子との
奇妙な三角関係が始まる。

精神を病んでしまったまゆみと
自分を嫌いな紀子、
そしてその二人を心配しつつ
自分の大学受験にも頭を悩ませている優。
その結末は・・・
高校生が背負うにはあまりにも過酷な最後・・・。

最後が切ないです。
どうして重松清はここまで
切ない物語が書けるのか・・・ほんとに不思議です。
切ないけれど、
だからといって不幸な人たちを突き放さない、
きっと物語の続きはHappy Endを迎えてくれるんじゃないだろうか、という
期待も持たせてくれる、
ほんと、そんな不思議な作家です。
(2007-02-15)
[4点] 重松清のデビュー作
重松清の本を読もうと思い立って、まずはデビュー作からかなと。「青春」とか、「家族」とかについて書く人だとは知ってたけど、この作品は完全に「青春」。  高校生の主人公「優」は自分の平凡さに嫌気がさし、二人の友達と連れ立ってトラウマ作りに出かける。そこから物語はこじれていって・・・。 実際これだけ若者の視点に立って、同世代の読者を共感させるのはすごい。それだけその時代の経験が豊富なのか、繊細で細かな心情の変化まで描き出している。 また、描かれている内容は、「かっこわるい青春」。登場する高校生は、大人ぶりながらもどこか稚拙で青くささが漂う。主人公は自分に足りないものを無理に作ろうとするあまり空回りする。 そんな彼らを見ながら、半ば呆れながらも心の中では応援してしまう。  重松清をしっかりと印象付けた作品だった。 (2006-10-24)
[5点] 処女作という名の軌跡。
直木賞受賞前は文庫ですら断裁に廻った、くらい売れなっかった(らしい)
現存最高の書き手のひとり”重松清”。
この処女作は青春をラスト以外は完全に、青春にしている、最高傑作のひとつだ。出色すぎる会話と箴言の数々の中から、此の帯を抽出した編集者の方にも賛美を送りたい一作。
必読。 (2005-02-09)
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 ・ 熱球 (徳間文庫)
 ・ 四十回のまばたき (幻冬舎文庫)
 ・ 幼な子われらに生まれ (幻冬舎文庫)
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Tag : 重松清

幼な子われらに生まれ (幻冬舎文庫)


【ユーザーによる評価】 平均評価: 4.0/ 総数: 6件
[4点] 今一度同じシチュエーションで
平成20年の今、同じシチュエーションで重松が書いたものが読みたい。
文庫化に際して、大幅な加筆訂正がなされたらしいが、
それなら平成20年版もあっていい。
また、薫の目から見たものもありかな。
版を重ねるごとに結末が変わってもいいと思う。
「さつき断景」というクロニクルがあるが、
この家族のクロニクルも見たい。 (2008-02-28)
[4点] 家族とは何? 
 主人公の私は再婚同士の妻とその二人の連れ子と幸せに暮らしていたが、妻の妊娠をきっかけに少しずつ家族の絆が、崩れてしまう。 前妻との結婚生活の失敗から、仕事より家族を優先するようになった私。 でも、その家族がだんだん重荷になってしまい、ついには妻に子供の堕胎をせまってしまう。 
 
 でもここからが、重松氏の腕のみせどころです。 最後は新しい家族が増え、家族の絆を取り戻してくれます。 なかなか好きになれなかった、長女の薫ちゃんが つばさくんのおっきいおねえちゃんとして、どのように成長していくか楽しみです。  (2007-04-22)
[3点] 再婚
再婚同士で子供を育む親の姿を期待して購入しましたが。
後半の盛り上がりに....。
個人的には好きな作家なんですが、他の作品に比べると期待はずれでした。 (2005-11-17)
[4点] 絆の大切さ・・・
「絆」とは何だろう?このとても深くて重い言葉。愛情、信頼、思いやり・・・この中から人と人との強い絆が生まれ、家族としてのつながりが出来る。親子に大切なのは「血の絆」だけではないということも、改めて思い知らされた。
この本に描かれている家族は、ボロボロになりながら自分たちの絆を見つけ出した。そして、新しい命の誕生。家族の新たな旅立ちを、静かに祝福したい。 (2005-05-07)
[5点] 角川単行本より大幅加筆の意義!
端的に言うと、この八王子型長距離通勤アッパーミドル型サラリーマンを最も得意とする(微妙な年頃の作品も多いが)、重松のとっつあん、の、ナンバーワン・クライマックス作品である。
最後に、三つの誓いをする。
このクライマックスは落涙を禁じ得ない。が、何と単行本ではその箇所は無く、文庫加筆によるもの。だった。
これは、僕が文庫を人にあげちゃって、その箇所を再読しようとして、無かった。。。という悲しいが、文庫を買う。という方をススメルに十分な理由のある、ちょっと微妙な奨め方をしてしまう。
が、買うなら、此の幻冬舎文庫版である。
もしかしたら、編集者の人、が凄腕なのかもしれない? という可能性もある。が、それはまた別の話。 (2005-02-09)
【関連商品も見たい!】
 ・ 四十回のまばたき (幻冬舎文庫)
 ・ さつき断景 (祥伝社文庫)
 ・ 見張り塔からずっと (新潮文庫)
 ・ 世紀末の隣人 (講談社文庫)
 ・ リビング (中公文庫)

Tag : 重松清

ニッポンの課長

【作品紹介 - Amazon.co.jpより - 】
「課長」という役職は、どんな責任がある仕事なのだろうか? まえがきで著者の重松清が書いているように、エラいのかそうでないのか、現場側なのか経営者側なのか、よくわからない役職というイメージがある。その「課長」たちに取材をし、仕事上の苦労話や夢を重松清の視点でまとめたのが本書である。初出は「日経ビジネス アソシエ」に連載されていた記事であるが、書籍化するにあたり、追加取材したコラムも掲載している。

登場しているのは、会社建て直しの渦中にいる課長やヒット続発中の課長、自治体や第3セクターで働く課長など、置かれている立場や年齢も異なる21人。なかには、多数の部下を抱えているひともいれば、一人仕事が多いひと、また、課長職のほかにプロアスリートとしての仕事を持っている有名人課長も登場する。一見ばらばらな21人であるが、共通しているのは、課長として会社や団体の業績に貢献する使命を果たそうとしているのと同時に、仕事をする「個人」としての夢を持ち合わせているということであろう。たとえばローティーンの女の子に人気のファッションブランド「エンジェルブルー」のディレクターは、ブランドイメージを保ち続けるための戦略を考える“ディレクター”としての課題を追求するとともに、元“デザイナー”としての視点を忘れてはいない。組織の一端としての仕事と、個人として向き合う仕事。時には相反することもあるかもしれないこの両輪を、うまく回すことを求められているのが「課長」という役職なのかもしれない。

本書は「課長」をターゲットにまとめた読み物ではあるが、“夢多き仕事人列伝”という雰囲気に富んだ内容に仕上がっている。功を成し遂げた著名人ではない身近な仕事人たちにも、こんな夢とドラマがあるのだということが感じられる、元気をもらえる本である。(朝倉真弓)


【ユーザーによる評価】 平均評価: 3.5/ 総数: 7件
[3点] よくもわるくも『課長』にこだわりすぎ
様々な企業・役所などの『課長』に仕事の内容などを取材し、まとめたものである。
通常であれば、この様な話であれば、役所の課長より一般企業の課長がおもしろい内容であるはずであるが、本書で紹介される役所の課長は、そこらの市役所などで見られる課長ではなく、この土地ならではという課長ばかりで、本書に限って言えば役所の課長の話のほうが断然おもしろい。
ただ、『課長』にこだわる必要があったのかという疑問は残る。題名や目次以外では、というよりは、取材相手を課長にこだわったがために、質が落ちた部分もあったのではという気がする。 (2005-01-10)
[2点] 課長21人は、やっぱり課長
部長でもなく係長でもない課長
なんか中途半端な位置
その課長に対して重松清がフリーランスという立場から
21人にインタビューしていってるけど
皆、頑張ってるのはよく分かった
21人の年齢にはばらつきがあるけど
皆「課長」という肩書き通り
出来る業務を精一杯頑張っているのは伝わる
重松清がそこだけを強く感じたのかもしれない

組織にいる人には「サラリーマンと呼ばないで」(光文社)の方がお勧めです (2004-07-30)

[3点] 結果としては中途半端な作品
ここのところ毛色の変わった作品『愛妻日記』『ハルウララ物語』とか書いている重松の毛色の変わった第3弾、21人のニッポンの元気な課長列伝。普通のビジネス書と違い、あくまでもシゲマツらしい温かい視点からのアプローチ、それだけに、読み終わった後、よーしオレもやったるぞ的モチベーションアップは望めない、結果としては中途半端な作品と感じた (2004-04-03)
[3点] サクッと読むことができる本
〜零細企業に勤める私には「課長」というのは一体どういうことなのか知りませんでしたが、この本を読んで少し知ることができました。現場の人たちなんですね。

〜〜
沢山の課長の物語は、筆者の力で面白く読めましたが欲を言えばもう少し一人ひとりについて突っ込んだ話が聞ければ良かったと思います。そうすると読者が自分の仕事に関して前向きに取り組む後押しができたのではないでしょうか?この本は「みんながんばってるから、おまえも頑張れ」位の応援歌のように思えました。〜 (2004-03-23)

[5点] 全国の課長21人をルポルタージュしたビジネスノンフィクション
 本書は様々な全国の課長21人をルポルタージュしたビジネスノンフィクション。経営破綻後もそごうに留まる横浜店の売出計画課長を始めとして、苦情対応に追われつつもスノーブランド再生を目指す雪印乳業お客様センター課長、ヒットツアーを連発するはとバス企画部計画課副長、100万本の南高梅林を擁する和歌山県南部川村のうめ課長、大ヒットスポーツドリンクのブランド・マネジャーを務める往年の名ラガーメンなど、ルポというよりも経済や社会、そして会社を支えている課長たちのドラマが描かれます。 (2004-03-20)
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Tag : 重松清

千代に八千代に (集団読書テキスト (第2期B116))


【ユーザーによる評価】 平均評価: 5.0/ 総数: 1件
[5点] あなたに「親友」と呼べる人はいますか…?
 「あんたなんか、大嫌い!」中学生のスミは、親友のトモちゃんに、今までたまりにたまった自分の思いをついに言葉にした。
 いつも、説教をしてばかりの千代と、千代に怒られてばかりの八千代。対照的な二人だが、二人はいつも一緒にいる。そんな二人の不思議な関係を見ながら、スミは『友情のかたち』を模索する。トモに対してあんなことを言ってしまったスミだが、トモからの電話を待ち続ける。二人は仲直りすることができるのか…。
 この作品を読んでいくうちに、反感を抱く部分もあった。トモがスミと絶交し、タカコたちといるようになった時に、嫌なできごとがあったのに「親友なんだから…」と考え、許してしまっている場面だ。私は、『親友』とは一緒に喜びや悲しみを分かちあい、壁を乗り越えてやっとなれるものなのではないかと思う。
 けれど、やっぱりトモのことを気にかけ、思い悩むスミには共感を覚えた。私も、友達関係の悩みは尽きない。しかし、『友情』は全ての人に必要なものだと思うし、友達がいてこそ成長でき、前に進むことができる自分がいる。この本を読むことで、「友情の大切さ」を改めて見つめ直すことができるだろう。(いくよ) (2007-10-06)
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Tag : 重松清

みんなのなやみ〈2〉 (よりみちパン!セ)


【ユーザーによる評価】 平均評価: 4.0/ 総数: 1件
[4点] なやむことになやまないで
まえがきとあとがきに重松さんが書かれていることですが、この本と前著の基本方針は「悩んでもいい、でも悩んでいる自分については悩まないで」ということです。
中学生とか高校生が対象の悩み相談なのですが、彼らの悩みはこちらが予想するよりも複雑です。
悩みや問題解決の機会が大人よりも少ない中で解決するわけだから、よっぽど大変なのだなと感じました。
大人であれば良くも悪くもここまで切実に悩むことはできないかと思います。

同じシリーズで「14歳からの仕事道」のなかでは悩むだけ悩んだら、その対象については結果はどうあれ吹っ切れる、という意味のことが書いてあります。
そういう解決もありますね、重松さんもそれと似たような回答をしていたりします。
前著に引き続き、重松さんの真摯な対応が伺える本でもありました。 (2006-04-18)
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