ハッピー・ボーイ


【ユーザーによる評価】 平均評価: 4.5/ 総数: 7件
[4点] ジンコフの姿
ジンコフという少年は、字が下手で、普通からずれていて、
運動も勉強もできない。
でも彼は、下を向くことをしない。
空を仰ぎ、首をきょろきょろと動かし、
1分1秒変わっていく世界の姿を、その目に写そうとする。

純粋で、無邪気であるが故の、残酷な仕打ち。
彼の姿はどこか痛々しい。
それでも読むのを読めることなどできやしない。
だって、彼は自分を悲観していないのだから。
「ハッピーボーイ」なのだから。
残酷な世界に生きるが故、落としてしまった、
懐かしい「何か」を思い出すこと、必至です。 (2004-12-18)

[5点] 「ジンコフ」は「ハッピー」
「ジンコフ」は変わった男の子だった。
どこがどう変わっていると言えば、全てが変わっていた。
自分のことを変わったと思っていない「ジンコフ」は、
毎日を思うがままに、自分の成長に全力をそそぐ。
そんな「ジンコフ」に、いつのまにか周囲は気付き始める。
あいつは、変わった男だと・・・・・・

ジェリー・スピネッリさんの小説は、
「スターガール」しか読んだことがないのですが、
この二作品に共通することは、
やっぱり痛い。
それぞれの登場人物の姿に痛みを覚える。
でも彼らは読者に元気をくれる。
温かく、ほんのりと灯の燈った元気を。
だから、スピネッリさんの小説は、
多くの人に愛されるんだと思う。

なぜ、題名は「ハッピーボーイ」なのか。
純粋すぎる「ジンコフ」の姿に、
残酷な人々の目は牙を剥く。
しかし、彼らは、私たちは気付く。
「ジンコフ」ほど、ハッピーな少年はいないと。
「ジンコフ」ほど、愛すべき少年はいないと。
この物語に出会えて良かった、そう思うこと必至です。 (2004-12-06)

[4点] ちょっぴり切ないけれど....
不器用でなにをやってもうまく出来ないし、当然成績もよくなければ友達もいないクラスに
一人くらいこんな子いませんでしたか?
この本の主人公のドナルド ジンコフはそんな子です。でも、学校が大好きで誰よりも早く
学校に行き、毎日を楽しく過ごす彼の小学校入学から中学生になるまでの日常を追います。

痛々しい切ない話になりそうですが、作者の描き出すジンコフ少年はいつもキラキラ輝いていて、
その輝きは次第に周囲を巻き込んでいきます。また、理由はなんであっても楽しそうに
していれば、それを一緒に喜ぶ素敵な両親がいます。

人より優れていなければとか、やるからにはうまく出来なければならないという呪縛に

とらわれている人の目に彼はどう映るのでしょうか。

邦題はハッピー・ボーイです。 (2003-12-22)

[4点] キリンさんの帽子
正直言って、初めは主人公ジンコフの事を好きにはなれませんでした。
その行動1つ1つが理解不能で、ナゼこんな簡単な事が出来ないんだろう、何でこういう考えが浮かぶんだろうと、少しばかしいらだっていました。
けど、ページ数をめくるにつれてジンコフの何気ないその行動や、発言にはちゃんと意味がある事に気づき始めました。

本人はそういうつもりで言っている訳ではないのかもしれないけれど、私にはちゃんと伝わってきました。
だから、最後のジンコフへの見方は、何でここまでこんなに心がキレイで、純粋なんだろうと感心させられました。

と同時に、心も温かくなり、元気をたくさんもらいました。 (2003-09-30)

[4点] 星のシールを。
 スピネッリの翻訳物は全作品読んでいるがどの作品もどこかいがいがして痛い作品だと思う。この作品も「不器用で成績も悪く、字も下手で運動神経はゼロ、親友もいないジンコフという男の子の話」といえば、痛い話のように思えるが痛さはあまり感じない。ただ、とてもせつなくて「悲しい顔と笑顔が同時にあらわれている」ような表情になってしまう作品だ。ジンコフは確かに哀しい少年だ。だけど、ジンコフの両親はとっても素敵で、ジンコフは大事なお守りも「朝飯まえ」という言葉も持っている。そして、誰もが思いつかないようなことをやる。
 そんなジンコフのことを、邦題は「ハッピー*ボーイ」というが、原題では「loser」という。訳者は<負け犬><敗北者>の意味と書いているが「みそっかす」という言葉を当てたいように思う。みそっかすジンコフとジンコフの両親にとりわけキラキラと輝く星を二つ贈りたい。あるいはシチメンチョウのシールでも。 (2003-06-14)
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ミルクウィード―天使の羽根のように


【ユーザーによる評価】 平均評価: 4.5/ 総数: 3件
[4点] 子どもの目.
こんなに幸せそうな装丁なんだもの、だまされたよ。
でも、かわいそうだと思うのはこちらがいろいろな話を聞いて知っているからで、
この本に出てくるたくましい子どもたちは、自分のことをかわいそうだなんて思っちゃいない。
自分が何者であるかわからないということは、
今生きている私たちだって、名前や家族を奪われれば同じことだ。
そんなことが行われていた時代のワルシャワ。
ただ生き延びるために、自分であり続けた子どもの視点で語った物語。

ミルクウィードの種を検索してみた。
たんぽぽの綿毛よりも、もっとたくさんのふわふわがついている。
自分の胸の中に「シアワセ」がたくさんあるのを感じて、涙が出た。 (2004-10-28)
[5点] ジェリースピネッリ最高です。
スターガール、loser(ハッピーボーイ) のどちらも読んで
スピネッリの魅力にハマってしまいました!
原書も訳書もどちらともおもしろい!というか泣けます。
今回も、本屋で手に取った瞬間から引き込まれてしまい、
一気に立ち読みしかけました。

スピネッリの書くお話しはどこか心に痛みを残します。
でもなんだか暖かい。
今回もとても不思議なお話しでした。 (2004-10-16)

[5点] 生きること
生きること、仲間、家族を考えさせられた。
迫害の悲惨な背景と少年のピュアな視線のアンバランスさが絶妙。
一気に読めました。
物語だけど、きっとこれに近いことが実際にあったのでしょう。
切ないけど、読んでよかった。 (2004-10-15)
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ラブスターガール


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スターガール

【作品紹介 - Amazon.co.jpより - 】
アメリカの児童文学賞、ニューベリー賞を受賞した『クレージー・マギーの伝説』(原題『Maniac Magee』)では、ぼろぼろのスニーカーで町を闊歩(かっぽ)する破天荒な少年クレージー・マギー。『ヒーローなんてぶっとばせ』(原題『Crash』)では、意地悪に負けないマイペースな男の子ウエッブ。リアルな日常風景に、どこか現実離れした登場人物をからませて、子どもたちの心を巧みに描いてきた著者が、この作品できわめて魅力的なキャラクターを生みだした。奇抜なファッションに身を包み、ハイスクールのランチルームでウクレレをかき鳴らす女の子「スターガール」だ。 

主人公レオの学校に転校してきた彼女は、生徒の誕生日に歌を歌ってあげたり、土砂降りの雨の中で踊りつづけたりと、その突拍子もない行動でたちまち人気者になる。しかし、チアリーダーに誘われた彼女は、バスケットの試合で相手チームへも声援をおくり、学校中の生徒から無視されてしまうことに。そんな彼女から、ある日カードを受け取ったレオ。そこには「アイ・ラブ・ユー」の文字が書かれていた…。

「スターガール」に引かれながらも、枠にはまらないその強い個性をもてあましてしまうレオ。一方で、「ふつう」になろうと努力する「スターガール」。2人の物語は、いつしか不器用でもどかしい思いを繰り返した子ども時代の恋へと読者を誘ってくれる。圧巻は「スターガール」が、まるで「ハーメルンの笛吹き男」のように100組以上のカップルを従えて「ウサギのダンス」を踊るラストシーン。エネルギーに満ち、それでいてはかない若き日の恋を象徴したこの場面は、名画を見ているように幻想的だ。(中島正敏)


【ユーザーによる評価】 平均評価: 5.0/ 総数: 55件
[5点] スターガール
すごく切なかった。
自分らしくいようとしただけだったのにみんなに受け入れられなかった。
誰よりも天真爛漫に見えて、実は中身は誰よりも大人だったから
周りの子供たちには彼女のすごさが理解が出来なかったんだろう。
(2007-12-10)
[5点] 5cmの向う岸
もし、いま高校生なら、きっとスターガールに恋をする。
もし、いま目の前にスターガールが現れたら、人として大好きになる。

天真爛漫スターガール。
他からの光を受けて輝く月ではなく、
自ら光を発する太陽のような存在。
まわりの星たちがどんなに暗くても、
それらを照らしその発光を励ます。

レオ、君は果報者なのだよ。
スターガールに想われて。
その幸せよりまわりの目を気にしてしまう君。
そこにリアリティがあるのだけれど…

ユーミンの「5cmの向う岸」を思い出すよ。

 ♪彼は誰なの どこで見つけたの 
  でもかわいいね あなたより背が低い
  並んだら 5cmも

  若いころには 人目が大事よ
  もっと大事な やさしさを 失くしても
  気づかない こともある       ♪

それでもスターガールが好きになったのは、
レオ、君なんだよ。 (2007-11-18)
[5点] 自分らしく生きるって難しい。
 スターガールがみんなから無視されているシーンを読んだとき、今の時代に実際に起きているいじめのことを考えたりもしました。そして思いました。「自分らしく生きるって、なかなか簡単じゃないなぁ」って。学校中が活気付いたシーン、本来はそれが、一番みんなが自分らしくて、楽しい時間だったはず。それなのに、それは長続きしないんです。「みんなが一斉にひとつの方向を向いたとき」スターガールはそれでも自分らしくしていました。そしていじめが起きる・・・。

 自分らしく生きるって難しい。
 
 それを『愛』をまとって実行しているからスターガールは「イカす」んです。

 たくさんの人に「読んで読んで!」と言いたくなる本です。
 児童書ですが、大人が読んでも素敵なお話でした。
(2007-10-16)
[5点] 大人も読んでほしい!!

この本の日本語版を私はもう10回以上読んでます。★を1000個あげても良いくらい!!

英語版を買ったのは英語の勉強もかねていたこと、また原作と比較したかったことです。

この本の日本語版が出た(もう5、6年前ですね)当時私の大親友が
「絶対に読んでほしい本があるの」っと私にプレゼントしてくれた本が「スターガール」でした。

なにげなく読んでいたら、次第に本にのめりこんでしまい、寝るのも忘れて一日で一気に読んでしまいました。
読み終わったあとには「スターガール」って一体何者だったのっと。

今でも時々読みたくなる時は、笑顔を忘れた時です。「スターガール」の魅力は一言で言い表すことができません。
10代の女の子「スターガール」でも私は年をとっても彼女のようにありたい。

私はアメリカは日本と違い個性を大切に留守と持っていましたが、アメリカも日本と同じように
他人と違うことをするという事を好まないのだとこの本を読んだ時にそう思いました。

一風変わった女の子、でも本当は変わった女の子じゃなく、私達が「変な人」だって。
私はいつもスターガールのようになりたいって思ってますが・・・なかなかできない。

この本をプレゼントしてくれた彼女は今は2児の母になっています。
私は彼女の子ども達がスターガールのように育ってほしいと思っております。

何度も、何度も読んでいますので、本当にボロボロになってしまっております。
もう、ストーリーもすっかり頭に入っていますが、それでもまた読みたくなる、そんな魅力的な「スターガール」。
そうして読むたびに「スターガール」は今どこで何をしているんだろうと、真剣に思います。

小説の中のできごとが本当に自分が実際体験した気持ちになります。
それだけこの著者の描写が素晴らしく、そうしてその日本語訳の通訳者の感覚も素晴らしいです。

万が一、この本を紛失してしまったら・・・・何が何でも手に入れます!!!
こんなに大好きになった本は私の40年間の人生でこの本以外ありません。お友達にはいまだに感謝しております。







(2007-08-07)
[5点] スターガールだって傷つく
私はなぜこの本を読んだのだろう。覚えてないけど、去年中2だった時に読んだ。

私は中1〜3まで不登校で、それは学校が嫌になったからだった。みんなに合わせなきゃいけない。それがたとえ悪いことでも。誰かを傷つけても。というのが本当に嫌だった。かといって、私はスターガールになれるわけもなく、ずっと一人でいた。きっと私は自分が何だか分からなくなってしまってたんだと思う。周りの価値観に、なろうとして。

スターガールは、ずっと学校に行ってなかった女の子。彼女は、初めから、周りの価値観に合わせなかった。彼女は、スターガールっていうのを演じていたんだと思う。彼女は自由に見えるし、すごくタフだ。本当は、みんなが「こうなりたい。こうでありたい」と思っている事を実際に行動してる。でも、だからこそみんな彼女に嫉妬する。そして彼女は、傷ついてないように見える。でも実は、スターガールだって普通の子。

それに気づいた時、私は驚いた。今まで知ってたキャラはみんな"底から"明るい人だけだったから。それは違う。真実じゃない。スターガールは、人間らしくて、そこがこの本を好きな理由だ。だって、スターガールが居そうな気がするから!

つまり、誰だって傷つく、その人が笑顔であっても。っていうのを知れたのはこの本のおかげ。人の目は気にせず、悲しくても笑顔で、人を楽しくする人。スターガールに、なぜ多くの人はなれないんだろう?スターガールはレオのために、自分を捨てることさえ出来るのに。

本の帯に<切ないストーリー>と書いてあったので心配だったが、結末はハッピーエンドだと私は信じているし、読んでる途中は結構泣いたけれど、読み終わってすごくハッピーになれた。今、私は不登校じゃない。昔の私みたいな状態の人にも、読んでほしいと思う本。読んだらなんか、爽やかな気分になった。 (2007-03-22)
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Tag : ジェリー・スピネッリ 千葉茂樹 JerrySpinelli

ひねり屋


【ユーザーによる評価】 平均評価: 4.0/ 総数: 4件
[4点] 良いです
最近読みました。良かったです。大人が読んでも、楽しめると思います。

なんとなく、アメリカの戦争のを描いてるのでは、と思った。
公園の維持のために、鳩を殺す。
国の軍備を維持するために、戦争をする…

男の子は、強くなきゃいけない。勇ましくなきゃいけない。そうかもしれないけど、時にそれは危険なことなのではないか…
そして、街の人は鳩を殺すことに、なんの疑問を持たない。 (2005-11-11)

[4点] 共感できる部分があるはず
鳩の首をひねる「ひねり屋」になりたくない、という思いが常に心のどこかにひっかかっているパーマー。
それでも友達の前では、自分もひねり屋になりたいと言わなければいけない。
しかし、ひねり屋になりたくないという思いは、一匹の鳩との出会いによっていっそう強くなっていく。

主人公の少年、パーマーの精神的成長が描かれています。
児童文学なので難解な表現などがなく、すうっと心に響き渡る、とても読みやすい文章です。
それでいて、心理描写が巧く、パーマーの葛藤もとてもよく描けていますので、退屈になったりすることもありません。
思わず、うまいなぁとつぶやいてしまいました。

子供はもちろん、大人も楽しめる本です。 (2005-05-03)

[4点] けなげだなぁ。。
この町に住む住人は、公園の管理費を稼ぐ大義名分の元に、毎年五千羽の鳩を使って射撃退会を開催する。最大のイベントといってもいいこの行事の中で、男の子達は10歳を過ぎるとひねり屋という仕事をまかされる。撃たれた鳩を回収し、首をひねって止めを刺すのが仕事だ。少年達は小さな頃からこのひねり屋になることを憧れ、夢見ている。但し、パーマーだけは違っていた。けれど、みんなと仲良くやっていくには、そんな気持ちは心にしまっておかなければならない。本当の心を欺き、必死に周りに合わせていく姿は実に痛々しくけなげげだ。そこに一羽の鳩が彼の元に現れ、パーマーに変化が訪れる。残酷な話の設定にパーマーの純粋さ、優しさが心にしみる。子供って本当にいっぱいいっぱい考えているんだなあと胸がいっぱいになる。心の洗濯にはもってこいの一冊だ。 (2004-06-12)
[5点] 幅広い世代に読まれて欲しい
 この本を手に取るあなたは、9歳の男の子ではないかもしれないけれど、パーマー少年を取り巻く世界は、あなた自身の周りにある“何か”を象徴して見えてくる筈。平和な街で、優しい両親の許、素敵な友達に囲まれて暮らすパーマー。誕生日に友達があだ名を付けてくれた。喜ばなきゃ。ママは嫌な顔するけど。9歳になったら、儀式を受けに行く。それは名誉なことだ。とても痛いけれど。あの女の子はイジメなきゃ。だって、皆があのコを“半魚人”て呼ぶから・・・。心に引っ掛かるものを、気付かないふりをして毎日を過ごすパーマー。けれど、とうとう自分に嘘を付けなくなる出来事が起こる。一羽の鳩が、少年の部屋に迷い込んで来たから。この街では、鳩は射撃の的。首をひねって、殺すべき生き物。けれど!、パーマーは鳩と友達になってしまう。 “友達”の首をひねることなんて、彼には出来ない。児童文学の枠に捕われず、どの世代の方でも手に取ってみて欲しい。 (2000-11-30)
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