殺人の門 (角川文庫)


【ユーザーによる評価】 平均評価: 3.5/ 総数: 31件
[3点] 主人公の不甲斐なさにイライラ
白夜行、幻夜と同路線。
主人公が、倉持修という小学校の同級生に騙され、ハメられながら生きていく。主人公の不甲斐なさにイライラしながらもついついページをめくってしまうところに東野氏のうまさがある。倉持が主人公を騙したりハメたりする動機に関して、最後に出てくるが、そんなもんなのかな〜と言う感じである。(この部分は、実際に本書を読んで味わって欲しい。)
1985年頃に社会問題となった悪徳商法の豊田商事事件などをもじったと思われる懐かしい話が出てくる。 (2008-01-07)
[3点] とにかく暗い(笑)
とにかく救いようのない主人公。
この一言に尽きると思う。

「いい加減学習しろよ!」

と何度本に向かって突っ込みたくなったことやらw

自分の不幸は何もかも倉持のせい、としているけれど、最終的決断を下したのはすべて主人公自身。
だからこそ、殺人を犯すまでの殺意には結局至らないでいる。

ハッキリ言ってヘタレだ(笑)

それだけ苦しめられているのならば、なぜ一切関わらないようにしないのか。
もう二度と騙されない、と決意しながらも何度も何度も騙される主人公。
結局は離れられない絆みたいなものがあったのかも。

数々の伏線の張り方は、「白夜行」に通じるものがあるかも。
最後のオチ(?)はなんとなく予想できたものではあったけれど
さすがに、「あそこ」までとは思ってなかったなぁ…うん。

600ページ以上もある長編であるにもかかわらず一気に読めたのはさすが東野圭吾。
でも、やっぱりなんとも言えない後味の悪さみたいなものを感じずにはいられないかも。

どよーん、と暗くなりたい人にはオススメできる作品です。 (2007-12-08)
[4点] 馬鹿な主人公にイライラ。でも…。
一見思慮深いもののモノの見事に騙されつづける馬鹿な主人公にイライラ。
途中読むのをためらうことも。

しかし、こういうことかも?と頭をよぎる。
傍から見ていたらありえないお馬鹿な選択なんだけど、でも
当人としては極めて論理的な冷静な判断だったと、(それが滑稽なんだけど)
実際はそういうものなのかもしれない。と、
背中がぞくっとする恐怖を感じた。

ラストシーンも主人公は救われず。

自分(だけ)は違うよな、と自分に言い聞かせた、言い聞かせたくなった一冊。 (2007-10-09)
[4点] 主人公にはイライラし通し
題名や装丁からして内容は重そうです。
本も厚い。

これは、幼い頃は裕福な家庭で育った田島和幸が、両親の離婚や落ちぶれていく父などの大人の世界を見ながら、その流れに流されていく話です。
簡単に言ったらそれだけなんだけど、実は自分の人生は1人の男によって仕組まれたものだった・・・。

彼がちゃんと自分の事を考えて、周りに流されずにいればそんなことにはならない話なんだけど。
この田島が人をバカにしながらも流されやすくて、読んでてかなりイライラしました。
なんでそこでキッパリ断れへんねん!って感じで。
そして最終的には・・・

なんとも救われない男で、それも自分の意思が強いようで誘惑に弱くダメな男の物語です。
殺人の門を越えた男に未来はあるのでしょうか・・・。 (2007-09-09)
[4点] 詐欺師の描写がいい
一泊二日の人間ドックで読んだ。読みやすいし、面白い。東野圭吾の作品は「容疑者X・・」タイプと「白夜行」タイプに分けられるが、この作品は後者だ。重くて、暗い。でも私はこっちの方が好きだ。詐欺師まがいの友人に小学校時代から翻弄される主人公田島の人生。詐欺師って、結構誠実なんだなあ、これなら騙されてもしょうがないと思ってしまうくらい、詐欺師の描写がいい。この友人だけでなく、主人公の妻も詐欺師まがいだ。出てくる殆ど全ての人物がうさんくさい。東野圭吾の真骨頂だ。もっと重くて書いてもいいと思った。
 人間ドックの帰りの電車の中で読み終えて、家に帰ってきたら、田島の妻に負けないくらいの妻が「お帰り」と迎えてくれた。
(2007-08-30)
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