少女七竈と七人の可愛そうな大人


【ユーザーによる評価】 平均評価: 4.5/ 総数: 22件
[5点] 不思議なほど綺麗な文章
不思議なタッチで書かれているこの本に引き込まれてしまいました。
かなり好き嫌いのわかれる本だと思います。
登場人物の深いところまでは書かずに、どんなに暗く悲しいこともさらりと流してしまう。
なのに心に残る不思議さ。
文章もとても違和感のある書き方。
明らかにこんな話し方はしないだろう、とか、名前もありえないだろ、とか
とにかく堅い話し方。いつの時代の本だろう?
突っ込みどころは満載なのに、だんだんとそのタッチの中毒になってしまう。

さらりと流れる軽い文章。
それに隠された深いもの。
最後は涙がとまりませんでした。 (2008-03-15)
[2点] どうにも、肌に合いません・・・
最初の「辻斬りのように・・・」の時点で自分には合わない気がしましたが、なんとか全部読

みきりました。結局最後までしっくりきませんでしたが。登場人物に魅力を感じることができ

なかったのが、一番の原因だと思います。

これ以外にも桜庭一樹の本を読みましたが、この作家自体が好きではないみたいです。 (2008-02-10)
[3点] 不可思議な世界
初めて桜庭さんの作品を読みました。
不思議なタイトル、そして美しく妖艶なカバーイラスト。
物語はとても不思議、不可思議な世界の物語でした。
ファンタジーとして読めばいいのか、リアリティを感じながら読めばいいのか、この不可思議で妖艶な世界をそのまま楽しめばいいのでしょうか。
ただ、ボクはどうしてやはりこの世界に何となくの「イワカン」を感じながらでしたので、読みやすい文章でしたので、読むのが苦痛ということはなかったものの、何となくしっくり来ず、不思議な空気にけむにまかれたように読みました。
これがいいのかなあ。
七竃の母と雪風の母が殴り合うところが好きですね。
やっぱり、こういうほとばしるところの陰影の描き方、持っていき方が好きだなあ。 (2008-01-20)
[5点] 閉ざされた美しく儚い世界。
北の街の閉ざされた世界で繰り広げられる純愛がまるで氷がのように透明で冷たく、もろい。
そして氷が溶けるように儚い。
この本は最近発刊した『私の男』ですっかり作者のファンになり、手にした2冊目。
こちらもまた違った趣ですっかりハマりました。

美しい少年少女の美しい純愛には、冷たく雪に覆われた街と美しい文章がとても良くあう。
冒頭の文章にひかれて一気に読み進んでしまうが、終わりの頃には
氷のように冷たく透明で雪のように儚い想いに心が満たされる。
異色だがこんな純愛物もいい。

(2007-12-20)
[4点] 美しさと異形、
まず、一度見たら忘れられない書名。そして美しい表紙の絵。
内容もそれにあって、とても美しいお話でした。

どんなに美しいかんばせであっても、小さな箱の中では「異形」となされてしまう、その中に生きる少女七竈と少年雪風。
二人を取り巻く世界は確かに穏やかで、いつまでも続きそうなものなのに、いつからか崩れて行ってしまう。その一瞬の崩壊が慎ましく描かれている作品だと思います。
二人で作り上げた何もかもも仕舞いこんで、二人は大人にならなくてはいけない。だからこれは、子供から大人になる瞬間を描いた成長物語も担っているのではないでしょうか。
悲しいとか、そういうものじゃなくて。刹那の間に消え去ってしまったような、そんな切なさが溢れている作品だと思います。
内容自体もスマートで、凄く読みやすい作品でした。
あまり核心まで迫らないながらも、静かに情緒的に描いてあって、その中にぐいと引き込まれてしまいました。
作者の桜庭さんはライトノベルを主にお書きになってる作家さんだそうですが、こういう作品もどんどん書いてもらいたいですね。
(2007-11-24)
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